CD ドライブなどのないノートパソコンに FreeBSD 7.2 をインストールしたときの手順

ノートパソコン SOTEC C103 に FreeBSD 7.2 をインストールしたときの手順。

 このノートパソコンには、CD-ROM ドライブがついていない。私の手元には、このノートパソコンの BIOS が起動用のドライブとして認識してくれるような USB 接続の CD-ROM ドライブも無い。しかし幸いなことに、このノートパソコンは、USB メモリや SD カードから、起動することができる。

 そこで FreeBSD 7.2 のフロッピー用のイメージを USB メモリに書き込んで、その USB メモリから ノートパソコンを起動し、ネットワーク経由で、そのノートパソコンの HDD に FreeBSD 7.2 をインストールすることにした。

 (現在の FreeBSD 8.0 ならば、今回のような複雑な手順を踏まなくても、USB メモリ用のイメージがあらかじめ用意されているので、その用意された USB メモリ用イメージをダウンロードして、USB メモリに適切に書き込んで、その USB メモリからノートパソコンを起動するだけで良いようだ。)

 以下が、その手順。

用意したもの

  • 1GB の USB メモリ。(今回、この USB メモリに保存するのは、フロッピー用のイメージ数枚分にすぎないので、もっとずっと小さい容量でかまわない。)
  • FreeBSD 7.2 をすでにインストールずみのデスクトップパソコン。
  • そして SOTEC C103 (すでに gparted などを用いて、内蔵 HDD に十分な空きパーティションを作成ずみ)

作業を行なった環境

 以下の作業は、すでに FreeBSD をインストールずみのデスクトップパソコン(Celeron 600MHz, メモリ 1024 MB)で行なった。

手順

これから行なうこと全体の大雑把な説明。

 上記のデスクトップパソコンで、FreeBSD 7.2 のフロッピー用のイメージファイルをいくつかダウンロード。USB メモリを初期化して、先ほどダウンロードしたイメージを順次、USB メモリに書き込んでいく。これで、FreeBSD 7.2 を起動するための USB メモリができあがる。という手順。

まず必要なファイルをダウンロード

 以下の URL から
ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/releases/i386/7.2-RELEASE/floppies/

 などのファイルをダウンロード。ダウンロードしたファイルは、ハッシュなどを確認したあと、とりあえず /tmp ディレクトリに保存した。

USB メモリを初期化。うちのマシンでは、この USB メモリは /dav/da0 というデバイスになった
> sudo dd if=/dev/zero of=/dev/da0 bs=512 count=32
Password:
32+0 records in
32+0 records out
16384 bytes transferred in 0.213564 secs (76717 bytes/sec)
>

> sudo fdisk -v -BI da0
******* Working on device /dev/da0 *******
fdisk: invalid fdisk partition table found
parameters extracted from in-core disklabel are:
cylinders=968 heads=64 sectors/track=32 (2048 blks/cyl)

parameters to be used for BIOS calculations are:
cylinders=968 heads=64 sectors/track=32 (2048 blks/cyl)

Information from DOS bootblock is:
1: sysid 165 (0xa5),(FreeBSD/NetBSD/386BSD)
    start 32, size 1982432 (967 Meg), flag 80 (active)
        beg: cyl 0/ head 1/ sector 1;
        end: cyl 967/ head 63/ sector 32
2: <UNUSED>
3: <UNUSED>
4: <UNUSED>
fdisk: Geom not found: "da0"
>


> sudo dd if=/dev/zero of=/dev/da0s1 bs=512 count=32
32+0 records in
32+0 records out
16384 bytes transferred in 0.207940 secs (78792 bytes/sec)
>

> sudo bsdlabel -w -B da0s1
> sudo bsdlabel -r da0s1
# /dev/da0s1:
8 partitions:
#        size   offset    fstype   [fsize bsize bps/cpg]
  a:  1982416       16    unused        0     0
  c:  1982432        0    unused        0     0         # "raw" part, don't edit
>

> sudo newfs /dev/da0s1a
/dev/da0s1a: 968.0MB (1982416 sectors) block size 16384, fragment size 2048
        using 6 cylinder groups of 183.77MB, 11761 blks, 23552 inodes.
super-block backups (for fsck -b #) at:
 160, 376512, 752864, 1129216, 1505568, 1881920
>

> sudo mount /dev/da0s1a /media/
>

 このあとのことは、ログを紛失して、正確な手順はよく覚えていない。後述のサイトを参考にしたので、そちらで確認すると良いとおもう。後述のサイトと違う点は、FreeBSD 7.2 では、書き込むべきイメージファイルが一つ増えていたことぐらいだったと思う。

> sudo mdconfig -a -t vnode -f /tmp/boot.flp
> sudo mdconfig -a -t vnode -f /tmp/kern1.flp
> sudo mdconfig -a -t vnode -f /tmp/kern2.flp
> sudo mdconfig -a -t vnode -f /tmp/kern3.flp

蛇足として、FreeBSD 7.2 をインストールした理由

 その数日前、上記の古いデスクトップ PC(マザーボード MX36LE-UI) に、xubuntu 9.04 や ubuntu 9.04 をインストールしようとしたものの、このハードとの相性が良くないのか、ことごとくインストールに失敗。PC-BSD などもダウンロードして試してみたもののインストール途中でフリーズ。

 そこで、FreeBSD 7.2 を試してみたところ、あっさりとインストールに成功。そして、手元のノートパソコンにも一台、同じ環境を構築しておきたいという理由から、SOTEC C103 に同じ FreeBSD 7.2 をインストールしたという流れ。

半年ほど FreeBSD 7.2 を SOTEC C103 で使用してみての感想

 色々と馴れないことはあったものの、ndis で内蔵無線 LAN を使用することもできたし、タッチパッドも動かすことができた。Web カメラの設定方法は、いまだに確認していないが、内蔵マイクを用いて Skype での音声チャットもできた。

 他に、Java も不自由なくインストールできたし、WILLCOMad[es] こと WS011SH をモデムに用いたデータ通信や、WILLCOM CORE3G でのデータ通信もできたので、この半年間、とくに不自由することなく快適に使用することができた。そのうち、このノートパソコンには、FreeBSD 8.0 をインストールし、zfs を使用してみようと思う。